合同浄化槽について
数十年前は、宅地のそばに小川が流れていて小川にはメダカやおたまじゃくしが泳いでました。メダカやおたまじゃくしを見つけては、小川の中にタモを入りて捕まえて遊んでいました。現在では、生活排水で川が汚染されてメダカやおたまじゃくしなどの魚やカエルを身近で見る機会がものすごく減りました。現在の子供達は、そのような自然と境遇できるような場所や機会がなくなり気の毒だなと感じています。
生活排水と聞きますと洗剤や油の混ざった水などを想像してしまいます。でも、実際には、私達が毎日流している排水の多くが川を汚す可能性があるのです。例えば、煮物の汁やラーメンの汁。米のとぎ汁でさえ川を汚す要因になっていることは、事実の事ですが何も知らないで排水する人がほとんどです。私もまったく知らなかったのですが以前は生活排水をそのまま河川や湖に捨てていたそうです。以前の排水の方法は、トイレの排水とその他の排水とで別々でトイレの排水は浄化槽で浄化して、その他の排水はそのまま川へ捨てるという方法で処理していたのです。それを単独浄化槽と言っています。しかし、昨今では川が汚れてヘドロのような物質が浮かんで悪臭を漂わせたり川の水の汚れのために、昔はたくさん泳いでいた魚さえ姿を消してしまったりといった問題点が出てきたのです。そこで、今では、合同浄化槽という方法で排水を処理しています。
合同浄化槽は、今までトイレの排水だけを処理していたのに対して、全ての生活排水を浄化槽で処理するという方法のことを指しています。浄化槽ではバクテリアなどの微生物が働き汚物を分解して、綺麗な水浄化しているのです。浄化槽で処理された水を河川に流せば、河川の水質は保たれるのです。下水道や浄化槽が整備されていない場所では、まだ生活排水がそのまま河川に流れ込み河川を汚しています。しかし、今ではそのような地域でも合同浄化槽を設置するようにしていく運動が始まっているいるところもあります。さらに、条例で新たに単独浄化槽を設置することができなくなったのです。ですから、現在では、全ての生活排水を処理できる合同浄化槽のことを「浄化槽」と呼ぶようになっているのです。